UVA 紫外線A波とは

紫外線は波長によって4種に分類されます。その中でも紫外線A波(UV-A)は一年を通して私たちの肌に降り注ぎ、主に日焼けの原因となり、シワやたるみなどの老化を引き起こします。

また、UVAは紫外線の中でも波長が長く、窓ガラスや雲を通過するため、室内でも影響を受けると言われています。ここではUV-Aの特徴や肌へのリスク、そして効果的な対策方法を解説します。

UV-BやUV-Cの解説は、以下をご覧ください。

紫外線の波長と種類

光は電磁波の一種で、波長の短いものからγ線・X線・紫外線・可視光線・赤外線・電波に分類されます。人間の目で見える波長は可視光線の範囲だけで、赤外線や紫外線は人間の目では見えません。

太陽からの光にも紫外線や可視光線が含まれており、その中で可視光線より波長が短い10~400nm(ナノメートル)範囲の光を紫外線と呼びます。

電磁波と紫外線・可視光線の波長

紫外線は波長によって以下の4種に分類され、UV-Aは主に日焼けの原因となり、UV-BはビタミンDの生成を促進し、UV-Cは殺菌やオゾンの生成といった用途で使われています。

  • 真空紫外線 (波長10〜200 nm)
  • UV-C (波長100〜280 nm)
  • UV-B (波長280〜320 nm)
  • UV-A (波長320〜400 nm)

UV-Aの波長と特性

波長が320〜400ナノメートル(nm)の範囲に位置するUV-A (紫外線A波)は、地表に届く紫外線の約95%を占めています。

UV-A (紫外線A波)の波長

UV-A(紫外線A波)は、UV-B・UV-Cと比べて波長が約320–400nmと長いため、皮膚の表面を超えて真皮に到達しやすく、コラーゲンを破壊してシワやたるみを引き起こします。

また、UV-Aは年間を通して太陽から降り注ぎ、波長が長いため、窓ガラスや雲を容易に通過します。そのため、室内にいても紫外線の影響を受ける可能性があります。

窓用UVカットフィルムの効果

窓用のUVカットフィルムを貼ることで、室内に入り込むUV-Aを大幅にカットできます。このような対策を行うことで、室内での紫外線対策を強化することが可能です。

また、UV-Aは夏だけでなく冬でも十分な注意が必要です。冬場でも約50–60%のUV-Aが降り注いでいるため、年間を通した紫外線対策が重要です。

UV-A 紫外線A波の肌への影響

UV-A 紫外線A波の肌への影響

UV-Aは皮膚の表皮を超えて奥の真皮層に到達し、繊維芽細胞にダメージを与えて、コラーゲンの合成能力を低下させます。

これにより肌の弾力が失われ、シワやたるみなどの光老化の原因となります。また、コラーゲンの劣化は肌の保湿力低下にもつながり、乾燥しやすい肌質を引き起こします。

UV-Aが肌に与える影響はすぐに表面に現れないことが多いため、気づきにくいのが厄介です。しかし、長期間にわたって蓄積されることでシワやシミを引き起こし、老化を早める要因となります。

世界保健機関(WHO)の報告によると、UV-Aは光老化の主要な要因の一つであり、肌の健康に対して深刻な影響を及ぼすことが確認されています。

この光老化は、加齢による自然老化とは異なり、紫外線による外部刺激によって引き起こされるものです。日焼けのようにすぐに赤みが出るわけではないため、日常的なケアが欠かせません。

UV-Aの健康リスク:光老化と目の影響

UV-Aの健康リスク:光老化と目の影響

UV-Aは、肌の老化を促進する光老化の原因だけでなく、目にも悪影響を与えることがあります。UV-Aは目の水晶体や網膜に到達し、白内障などの目の健康リスクを高めることが知られています。

サングラスで白内障を防ぐ

白内障は、レンズが曇ることで視力が低下する病気で、高齢者に多い疾患です。紫外線対策の一環として、サングラスの着用が推奨されています。

サングラスは目を紫外線から守るために有効です。特にUVカット機能付きのサングラスを使用することで、UV-Aの悪影響を防ぐことができます。

太陽光の強い日に外出するときは、日焼け止めを塗り、サングラスを着用しましょう。

UV-A UV-B UV-Cの違い

UV-A UV-B UV-Cの違い

紫外線は波長によってUV-A、UV-B、UV-Cという区分があり、肌や目に影響を及ぼす紫外線は、UV-AとUV-Bの2種類があります。

UV-Aは肌の内部にダメージを与え、長期的な影響としてシワやたるみを引き起こします。一方、UV-Bは肌表面に炎症を起こし、赤みや日焼けの原因となります。

UV-Cの殺菌効果

UV-Cは主に殺菌に使われ、その効果は細菌やウイルス、カビなど、すべての菌類に対して実証されており、医療衛生や食品などの分野で幅広く使われている殺菌方法です。

中でも260nm近くのUV-Cが殺菌に一番効果があります。紫外線はアルコールや次亜塩素酸といった薬剤のように物質が残らないので、口に入るものや手に触れるものでも安心して除菌することができます。

UV-AとUV-Bの波長と透過性の違い

UV-Aの波長は320–400nmと長く、真皮に到達します。一方、UV-Bは波長が280–320nmと短く、肌の表皮に作用します。この違いにより、UV-Aは老化、UV-Bは炎症といった異なる影響をもたらします。

UV-Aの光老化とUV-Bの日焼け

UV-Aは長期間にわたり皮膚にダメージを与え、光老化の主要な原因となります。

これに対し、UV-Bは短時間で肌表面に炎症を引き起こし、日焼け(サンバーン)をもたらします。そのため、UV-AとUV-Bの両方を防ぐ対策が必要です。

UV-A対応の日焼け止め

UV-A対応の日焼け止め

UV-A対応の日焼け止めを選ぶ際には、PAの表示がしっかりと確認できる製品を選びましょう。

PA(Protection Grade of UV-A)は、日焼け止め製品のUV-Aに対する防御効果を示す指標です。PAの数値が高いほど、UV-Aからの肌保護効果が強くなります。

PAは「+」の数で防御力を示します。「PA+」から「PA++++」まであり、+の数が多いほどUV-Aの防御効果が高いことを意味します。

例えば、「PA++++」は非常に高いUV-A防御力を持つことを示しており、強い紫外線に長時間さらされる状況に適しています。

UV-AとUV-Bの対策

UV-Aを防ぐにはPA表示がある日焼け止めを、UV-Bを防ぐにはSPF表示がある日焼け止めを使用しましょう。

外出時にSPFとPAのどちらとも高い製品を使用することで、UV-AとUV-B両方の紫外線から、肌をしっかりと守ることができます。

UV-A 紫外線A波のまとめ

UV-A(紫外線A波)は肌の深部にまで到達し、長期的な光老化や目の健康リスクを引き起こす可能性があるため、年間を通じた紫外線対策が不可欠です。

日焼け止めのPA表示を参考に、適切な対策を講じることで、UV-Aから肌と健康を守ることができます。

また、UV-Aは窓を通して室内にも侵入するため、屋内での対策も怠らず、UVカットフィルムやUV-A防御力の高い日焼け止めを活用しましょう。

UV-BやUV-Cの解説は、以下をご覧ください。

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エアピュアでは、空気清浄機+オゾン発生器「カムフォールド」の設計開発をはじめ、過去に紫外線やオゾンを活用した、医療機関や食品工場向けの除菌防臭機器を多数製作してきました。

その経験を活かして、自社製品の開発販売だけでなく、紫外線とオゾンを活用した小型除菌ユニットの設計開発や、除菌防臭機器の設計開発受託、機器の製造販売、OEM生産も行っています。

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